新米提督が、初めての呉観光を最高に楽しんできた話【艦これ呉遠征2025】
8月21日から8月24日にかけて、広島県の呉に行ってきました。いきさつとしましては、戦後80年という節目であることも一つの理由ですが、先日映画「雪風 YUKIKAZE」を見たこと、そして、呉市立美術館で「艦これ」展が開催されていると知ったことも理由です。
インターンシップが始まるということもあって、今しか行けるタイミングがないなと思い、行く決心したのが8月21日の午前0時ごろ。どう考えてももっと前から計画するべきだったのですが……。ということで、今回の旅はかなり行き当たりばったりですし、前情報をほぼ入れ ていませんでしたし、立ち回りが良いとは到底言えなかったのですが、それでも初めての呉観光を目一杯楽しんできたので、その旅の記録をお伝えできればと思います。
1日目(8月21日)
この日は移動日ということで、青春18きっぷを使って広島駅までの普通列車での大移動を敢行することとしました。18きっぷを使って福島から大阪まで移動したことはあったのですが、大阪より西へは今回が初めてでした。
出発地点は神奈川県内の某私鉄の駅。まずは、18きっぷの範囲内であるJRの駅に行く必要が生じます。ということで、藤沢駅に到着。時刻は8時。
18きっぷを購入。ここから約840キロ、過酷な普通列車の旅が始まるのでありました……。
東海道線8:15発熱海行きに乗車。夏休みということもあり、家族連れで賑わっていましたが、小田原で多くの人が下車していくので快適です。
熱海着。9:23発の富士行きに乗り換えました。が、実際には次の6両編成の浜松行きを待った方が良かったかもしれません。結局は、これに乗り換える羽目になるので。
富士駅の直前。富士山を見ようと試みましたが、曇っていて見ることは叶いませんでした……。
富士着。15分ほど待ち、10:16発の浜松行きに乗り換えます。
大井川です。艦名の元ネタ、すなわち、艦これの元ネタの元ネタですね。
こういう、のどかな日本の田園風景が本当に好きです。勿論、住むとなれば話は変わるのですが。
天竜川。艦名元ネタその二。
浜松着。ここで、12:05発の豊橋行きに乗れれば良かったのですが、写真撮影をしていたら乗り損ねました。まあ、時間的には余裕があるので良いのですが。ちょうどお昼だったので、プラットフォームのベンチで昼食を食べました。
12:25発、豊橋行きに乗車。浜名湖は水の色が綺麗なので好きです。
程なくして豊橋駅着。13:02発の大垣行きに乗り換えます。
名古屋を越えていきます。この区間は旅行計画を立てていたので写真は少なめ。
大垣着。14:41発米原行きに乗り換え。
関ヶ原周辺。再び田園風景が広がります。
北方向に伊吹山。ちょうど新幹線が走って行きました。今回の艦名元ネタその三。
米原着。ここからはJR西日本の管轄。
米原からは15:47発播州赤穂行きで姫路に向かうのですが、待ち時間が30分ほどありますので、このタイミングで間食を買い足しました。
彦根を越えたあたり。日が傾き始める頃合いです。
寝落ちしていたら京都でした。
程なくして、大阪。時間帯も相まって、車内はかなり混み合っています。
少し飛んで、加古川。艦名元ネタその四。
姫路着。プラットフォームに射し込む夕日がとても綺麗。
さて、ここから岡山に向かいたいわけですが、いかんせん接続が悪いです。これは、山陽本線の本数が少ないためで、今回は40分ほど待たされることになりました。
しかし幸か不幸か、姫路駅の改札外にはレストランが多くあります。ということで、この待ち時間を利用して夕食を食べてきました。
19:04発岡山行きに乗車。姫路を発つ頃には、日はほとんど沈みかけていました。
岡山着。20:38発糸崎行きに乗り換えます。発車を待っていると、山陽新幹線の運転見合わせの影響でこの列車にも遅れが生じているとのアナウンス。一抹の不安が脳裏をよぎったことを覚えています。
糸崎着。22:18発五日市行き。本日最後の乗り換えです。が、眠気と疲労でそんな感傷に浸る余裕などはありませんでした。淡々と列車に乗り込みます。
そして、宵闇の中を揺られること1時間20分。時刻は23:38、ようやく広島に到着です……!本当に長い道のりでした……感無量です。
18きっぷで藤沢から広島まで移動した感想ですが、正直過酷すぎるので簡単にお薦めできるものではありません。しかし、新幹線ではなく鈍行列車でなければ見れない景色があるのもまた事実です。新幹線であれば気にも留めないような景色をゆっくり楽しむことができるのが、18きっぷの旅の醍醐味であると私は思います。
2日目(8月22日)
2日目。10時ごろにホテルを出発して広島駅へ。行き先はもちろん、呉です。
広島駅を出発してしばらくすると、小さな島々が見えてきます。この中で一番大きな島が、江田島。
トンネルを抜けたその瞬間。見えたのは、海岸線に、クレーンと船とが並んでいる景色。そこにあったのは、私の思い描いていた「軍港」のイメージに違わぬ光景でした。
ということで呉に到着です。
改札を抜けると、早速「艦これ」大和のパネルが。呉に来て、こんなにいきなり艦娘が見られるとは。これ以外にも「この世界の片隅に」のパネルがありました。どちらも私の好きな作品なので、こういうファンサービスを見ると本当に嬉しいです。
この日は、艦船めぐりと江田島に行くということに決めていたので、プロムナードを歩いてフェリー乗り場へ。
艦船めぐりの当日券は30分前からの販売なので、13:00の便を狙いました。本当は予約して行った方が良かったのですが、予約は2日前までであるため、当日券を狙うほかありませんでした。
販売の時間まで、大和ミュージアムの周辺を見て回りました。休館中ではありますが、屋外の展示は公開されており、自由に見て回ることができました。
陸奥の引き揚げ品。主砲はヴェルニー公園でも見たことがありますが、舵を見るのは初めて。喫水線下はあまり意識して見る機会がありませんが、艦の操縦には欠かせない部品です。
大和と雪風。最近は、天一号作戦で大和と共に戦った雪風にも注目が集まるようになってきていて、個人的には嬉しいところです。
館内の1/10大和をガラス越しに見ることができましたが、改修工事の鉄骨に阻まれ、あまりよく見えませんでした。最近の海底調査の結果を反映したものに改修しているとのことなので、完成が待ち遠しいです。
12:30前にチケット売り場へ。コラボチケットがあるとのことで、そちらを無事に購入。
フェリーターミナルで少しの間待ちまして、出港。
最初に、時雨とリチャード・P・リアリーのボイスが流れます。舫、放せー!
大和ふるさとのすぐ隣に停泊しているのが、護衛艦さみだれ。山脈とクレーンが映えますね。
以前に見学した、護衛艦いなづまが停泊していました。母校が呉とのことだったのですが、まさか本当にまた会えるとは。嬉しい。
名前が消されている方は、練習艦はたかぜですが、今年3月に引退したそうです。
輸送艦ようこう。陸上自衛隊によって運用されているとのこと。
潜水艦。横須賀ではあまり近くから見られませんでしたが、今回はすぐ目の前で見られたので迫力満点。
ということで、観戦めぐり終了。
次の目的地は江田島なのですが、第一術科学校の見学時間が15:15ということで、すぐにチケットを購入し、乗り場へ。
丁型駆逐艦 杉による船内アナウンスがありました。
小用港につくと、ターミナル内で皆さんが一斉に並び始めました。何かと思えば、艦これのスタンプラリーが開催されているらしく。スタンプラリーの存在を白露ほども知らなかった私は、もっと情報集めておくべきだったかと思いましたが、ここでは一旦江田島観光を楽しむことにしました。
小用港から第一術科学校へはバスがありますが、本数は多くありません。歩いても間に合いそうだったので、炎天下の中を歩いて向かうことにしました(なんで)。
港前の国道沿いに歩いていきます。
港周辺にコンビニはありませんでしたが、この道沿いに行くとやっと一軒あります。
そのまままっすぐ行くと正門です。しかし私は携帯のナビを頼ったせいで、横の小道に逸れてしまい、無駄に学校の塀の外を彷徨う羽目になりました。
正門で受付を終えて。早速、護衛艦ひえいの主錨が置かれています。
見学の時間まで、江田島クラブという建物で待機します。ちょうど、前回の見学が終わったところで、見学者の方が集まっていました。建物内にはお土産屋さんやロッカー、待機用の椅子などがありました。
時間になり、最初に案内されたのがこちらの建物。大正時代に建てられた建物で、卒業式など式典が開かれる講堂だそうです。
講堂の中は、真夏であるにもかかわらずひんやりとしていました。
この赤い絨毯は、成績優秀者のみが踏むことを許されるそう。当然、私たちが足を踏み入れることは許されません。
幹部候補生学校。明治時代に造られ、長さがなんと144メートルもあるそう。
そして廊下も当然144メートル。
奥に見えるのが陸奥の主砲。引き揚げたものではなく、改修時に入れ替えられたものだそう。
教育参考館。非常にたくさんの収蔵品があり、30分では全ての収蔵品を見て回ることは到底できませんでしたが、陸奥、青葉の御紋章や雪風の舵輪、長門の双眼鏡、ボロボロになった軍艦旗などなど、貴重な品々を見ることができました。
手前から甲標的、海龍。これらは特殊潜航艇、いわゆる、midget submarineです。調べてみると、これらの兵器は当初、「特攻兵器」を意図していなかったものの、生還率が著しく低く、事実上の特攻兵器となっていったようです。
手前から93式魚雷、92式魚雷、91式魚雷。正直、これまで魚雷の種類に目を向けたことがありませんでしたが、魚雷一つとってもこんなに種類があるのかと。まだまだ知らないことが沢山あるなと感じました。
そして……雪風の主錨。今回江田島を訪れた一番の目的です。目の前にすると、やはり感慨深いものがあります……。太平洋戦争を戦い抜いて、80年以上の時が経過しているはずですが、大きな傷もなく綺麗な姿を保っているのは、きっと偶然ではないのだと思 います。
帰り際、古鷹山が見えました。
これにて第一術科学校見学は終了。無料にもかかわらず、貴重な品々を沢山見せていただき本当に感謝です。
学校を後にしてバス停へ。高速船で呉に戻ります。
帰りの高速船で、もがみ型護衛艦が停泊しているのが見えました。拡大して見ると、7番艦によどのようです。先ほどの艦船めぐりの時にはいませんでした。
呉に戻った時には17時過ぎ。薄明光線が呉港を照らしていました。
呉駅近くの「りゅう」というお店で呉海軍カレーをいただきました。それほど辛くなく、あっさり目のシーフードカレーでした。
夕食後、18時で日没前ということで、両城の200階段へ向かいました。夕日に照らさせる呉の景色が見えるのではないかと思いまして。
200階段の頂上に辿り着く頃。休山と呉市街地が、夕日に照らされて輝いていました——。
しかし、このオレンジ色の輝きも長くは続かず、5分も経たずに薄れていっ てしまいました。もしあと5分遅れていたら、この光景を見ることは叶いませんでした。この世で本当に美しいものは、現れるのも、消えてしまうのも一瞬であるのだと、そう感じました。
3日目(8月23日)
3日目。再び呉へ。呉に住む友人に挨拶をしたのち、呉市立美術館へ。時刻は11時過ぎ。
目当てはもちろん、呉市立美術館で開催されている「公式艦これ展」です。
美術館に着いて驚愕しました。入り口の前に、軽く100人以上並んでいたかと思います……。
とりあえず並び始めたものの、15分ほど並んだところでギブアップして行列を抜けました。あの調子だと後1時間は覚悟せねばならなかったので、他のところを巡って夕方にまた来るという戦略を取ることにしました。
美術館別館の方でスタンプラリー帳を購入。正直スタンプラリーをするかどうかはかなり迷いました……もしスタンプラリーをするとなれば、それ以外の予定していた観光地を巡る時間は多分なくなるでしょうし、そもそも1日で回り切れるかという問題もあり、結構究極的な選択を迫られました。が、ここではスタンプラリーをするという選択をしました。他の提督さん方が楽しそうに巡っておられますし、この夏にしかできない体験になると思ったので。
スタンプの設置箇所は以下のようになっています。この前日からスタンプが1箇所(ローソン呉宝町店)増えておりまして、全部で5箇所です。
しかしここに一つの疑問が生じます。それは、果たしてこの5ポイント目の増設が、救済なのか難化なのか、という問題です。しかしスタンプ帳にはこのことに関する説明はないので、大事をとって5ポイント必要という認識で進めました。
1つ目のポイントとして、まずはアレイからすこじまに向かうこととしました。眼鏡橋からバスで向かいます。
潜水隊前で下車。
海沿いの公園には、正岡子規の句碑があります。敷設艦むろととの2ショット。
もちろん、潜水艦も見られます。
魚雷積載用クレーン。先程の艦これ展のバナーにも描かれていましたね。
スタンプを貰いに澎湃館へ。係の方にスタンプを押していただきました。時刻は12時半。
今回は中をゆっくり見る時間がありませんでしたが、大和の模型や説明パネル、そして、艦これのぬいぐるみやポスター、サイン色紙などなど、結構展示が豊富ですし、ファンサービスも旺盛な印象を受けました。
さて、ここからの動きなのですが、歴史の見える丘に寄りたいなと思いまして。しかし、バスを使うか微妙な距離だったので、徒歩で向かいました……正直炎天下でこの距離を歩くのはあまり推奨できる行動とは言えないのですが。
歩道の案内がちゃんと用意されており、ルート自体はそれほど難しくありませんが、この先上り坂があります。
クレーンが結構間近で見られて迫力があるので、歩いていくのもそんなに悪くありません。
歴史の見える丘に到着。日陰のベンチがあるのでここで一休み。観光地ではあると思うのですが、自分以外には観光客らしき人はいませんでした。
ここにも正岡子規の句碑があります。説明板によれば、日暮れの休山を詠んだ一句だそうです。まさに私が昨日見たような、夕暮れに染まる休山を見ていたのでしょうか。
戦艦大和塔。坊ノ岬で戦艦大和とともに運命をともにした人たちの慰霊碑でもあります。
大和のふるさと。ですが、実際に大和が建造された ドックは平成4年に埋め立てられたそうです。
そしてこれが、その埋め立てをきっかけに建てられた造船船渠記念碑です。実際にドックに使われていた石を用いて、ドックの階段を再現しているのだと書かれていました。
旧呉海軍工廠礎石記念塔。こちらも工廠で使われていた石を用いているそう。
歴史の見える丘を後にし、北方向に歩いていきますと、再び入船山公園が見えてきます。左折しますと、左手に旧呉鎮守府庁舎が少しだけ見えます。毎週末、一般公開もしているようなので、いつか行ってみたいですね。
次に向かったのは、ローソン呉宝町店です。大和ミュージアムから西に300メートルほど歩いたところにあります。時刻は13:31。
入店すると、艦これコラボグッズが所狭しと並べられていたので、一航戦のキーホルダー(1980円)を衝動買いしました。
ゆめタウンで昼食を食べようと思ったのですが、あまり目ぼしいものがなかったため、次のスタンプポイントであるクレイトンベイホテルに向かいます。例によって例の如く、徒歩です。正 直、ゆめタウンからはそんなに遠くありません。
クレイトンベイホテルに到着。時刻は14時半。
元々、この辺りも呉海軍工廠の一部であったようです。あと、この地図を見る限り、クレイトンベイホテル以南は戦後の埋め立て地のようです。そのため、遺構がこのホテル周辺に現存していると。
帰り際、ホテルの方が声をかけてくださって、シャトルバスに乗せて頂きました……宿泊客というわけでもないのに、懐が深すぎます……感謝感激です。
お昼は呉駅の「ちから」というお店で冷やしうどんを頂きました。
昼食を食べ終えたのが15時過ぎ。15:12発の小用港行きのフェリーに乗り、小用港のスタンプを回収することを検討していましたが、急いでもギリギリ間に合わない気がしました。16:00発のフェリーでも回収すること自体はできますが、景品の交換がおそらく17:00までなのでほぼ間に合いません。したがって、「この日中に小用港を含む5つ全てのスタンプを回収して景品交換をする」というルートはこの時点で潰えてしまいました。
仕方がないので、小用港は諦めて、呉立市美術館に向かいました。
美術館本館の入り口の側で、スタンプを頂きます——すると、係の方から「4つ集まっていれば交換できるはず」とのお言葉。ダメ元で別館の交換所へ。スタンプ4つでも良いのか尋ねたところ、普通に交換に応じてもらえました——てっきり5つ全部必要なものとばかり考えていたので、わずかに拍子抜けの感はありましたが、まあ小用港にはすでに行っていますし、4日目に小用港に行って戻るだけという謎ムーブをする必要がなくなったわけなので、これはこれでいいかなという気持ちもありました。もちろん、スタンプが全部揃っていないという心残りはありますが。
これを広げて写真を撮っているときに、隣の提督さんに話しかけられたわけですが、その方によれば昨日は5つ必要だったそうです——私にはわかりかねますが、運営側でも認識の統一が取れていなかったということでしょうか。ルールを明文化してほしいところではあります。
ということで、呉鎮守府遠征2025スタンプラリー RTA(第2Phase Any% ?)、記録は3時間47分12秒でした。写真の時刻から割り出しただけなので参考記録ではありますが。交通費は最初に乗ったバスだけなので280円、歩きすぎですけどね。
さて、ようやく「公式艦これ展」です。待ち時間は5分ほどだったので、改めて来て正解でした、物販狙いであれば、朝から並ぶのが正解なのでしょうけれども。限定版入場券(4100円) を購入して入場。
今回の展示の目玉はやはり、メインビジュアルにもなっているしばふ先生の伊勢なのではないかと思いました。最初の部屋にメイキングがありましたし、それに、この伊勢が手を添えているこの箱の実物が展示されていました(この部屋は、撮影が許されていました)。
一言に弾薬箱と言っても、何の弾薬の入れていたのでしょう?これに関しては特に説明はありませんでしたが……サイズ感的に、機銃の小さい弾を沢山入れる箱だと予想します。
瑞雲と烈風のレプリカが置かれているのも印象的でした。最上が瑞雲を抱えてる絵が良かったですね……(最上好き)。
あと、草田草太先生のうーちゃんが可愛くて良きでした……。
夕雲型の設定資料を見ていて、やはりこの作品はキャラクターデザインが秀逸すぎるということを改めて感じさせられました。これだけ多くのキャラクターがいるにも関わらず、それぞれが史実に基づいた個性を持っていて、それぞれがちゃんと魅力的を持ち合わせているというのが本当にすごい(語彙力)。
二階に上がって右奥の部屋では映像が上映されていました。映像の内容としては、太平洋戦争の時系列に沿って、各地の海戦を文章と艦娘イラストで示していくというもので す。それとともに、呉海軍工廠で建造された艦の最期に関しても文章で説明が加えられます。個人的に、史実との繋がりこそがこの艦これという作品の真骨頂だと思っているので、こういう歴史解説の試みは非常に面白いと思います。
ああ、艦これ絵をもっと描けるようになりたい、としみじみ思います。練習あるのみ。
観覧を終え、時刻は17時過ぎ。艦これ展を見終えたこの時の私は、これ以上ないくらい満たされていたので、もうこのまま帰ってもいいなとすら思っていました。しかし、広島観光で原爆ドームを一目も見ずに帰るのはどうなのかと思い、暗くなる前までに見にいくことにしました。
まだ見たいところも沢山あり、名残惜しいですが、呉を出発。
ちょうど今月初めに完成した駅前大橋ルートで、原爆ドーム前へ。広島電鉄が面白いのは、運賃が均一で後払いだという点です。鉄道で運賃均一というのは珍しい気がします。
原爆ドーム。戦争を実際に経験した世代が減っていく時代において、こうした戦争遺構は大きな意味を持つようになるのではないかと私は思います。どうしても、人は忘れる生き物ですので、こうして一目見て戦争の惨状を認識できるシンボルというのは大切であると感じます。
原爆で亡くなられた方の鎮魂をお祈りしました。
多くの被爆者の犠牲の上に、平和な今日の日本があります。
4日目(8月24日)
25日からインターンシップが始まるということもあり、流石に18きっぷでの帰宅は諦めました……もし仮に電車が止まったりすると、当日中に帰宅できなくなる恐れがあるので。お金はかかりますが、新幹線チケットを購入。10:03発のぞみ90号指定席、19630円。
兵庫のあたりで雨が降り始めましたが、すぐに止みました。
新横浜着。あっという間の3時間半でした……やっぱり新幹線は偉大ですね……。
ということで、2025年夏の呉遠征記は以上となります。作品のオフイベに参加したのは初めてでしたが、最高に楽しい時間を過ごすことができました。こうして振り返ってみると、実際に観光したのはたったの2日間であったにも関わらず、本当に濃密な時間であったなと思います。親切にしてくださった呉の皆様、艦これ製作陣の皆様、先輩提督の皆様、このうちのどれかが欠けてもこの楽しい旅はあり得ませんでした。ここに感謝の意を表して、本遠征記を締めさせていただこうと思います。ありがとうございました。