横須賀の猿島に行ってきた & 護衛艦を見てきた
7月21日、海の日ということで初めて横須賀の方まで行ってみましたのでその記録です。
横須賀駅
大船からJR横須賀線に乗車、横須賀駅へ。到着間際、海側の景色を見ていますと、柵越しにズムウォルト級の姿が!何気に、米海軍の艦を見るのはこの時が初めてでしたが、この特徴的なフォルムはすぐにズムウォルト級だと確信しました。
しかし横須賀駅の魅力はこれだけではありません。もう一つの魅力は、この趣のある駅舎です。
関東圏で、かつ市の名前を駅名に冠しているという割には、こじんまりした印象の横須賀駅。駅としては、京急の横須賀中央駅の方が市街地に近く、乗降客数が多いようです。
同じ港町だからかは分かりませんが、北海道の小樽駅とよく似た雰囲気、異国情緒を感じ取ることができます。
骨組みに使われているレールは、明治時代にドイツから輸入されたもののようです。この時代の建材が今だに使われ続けている、というのは結構すごいことではないでしょうか。
他にも、横須賀駅の面白い点として、1番線が欠番になっていることが挙げられます。海側が2番線であり、内陸側が3番線です。では1番線はどこに行ってしまったのでしょうか?その答えはどうやら、次の写真の左の線路にありそうです。
幻の1番線。調べてみると、お召し列車が発着する皇室専用ホームだったという情報がありました。旧横須賀鎮守府の最寄り駅ですし、皇族が鎮守府を訪れる際に使用していたホームがあったとしても不思議はありませんね。
ヴェルニー公園
横須賀駅から海岸線の方に向かいますと、ヴェルニー公園があります。
公園に入ってすぐ、戦艦陸奥の主砲の大きさに圧倒されました。全長なんと18.8メートル。45口径41cm連装砲4基のうち、一番船尾側についていたものだそうです。
大きさも圧倒的ですが、これに付随して、重さはなんと102トンとなっています。砲一つで小型船一つくらいの重さがあるということになります……よくこんなものを船に載せようと思ったなと。まさに大艦巨砲主義を体現した存在であると言えるでしょう。
ちなみに、戦艦大和の主砲は45口径46cm3連装なので、これよりもさらに2メートル長いことになります。
戦艦陸奥の主砲の隣にあるのが、ヴェルニー記念館です。ここには、横須賀海軍工廠の元となった施設である横須賀製鉄所、そしてその建設を指導したフランス人であるフランソワ・レオンス・ヴェルニーに関する展示がありました。展示されているスチームハンマーは横須賀製鉄所から横須賀海軍工廠、戦後も在日米海軍によって1997年まで実際に使われていたものであり、一見の価値ありです。
逸見波止場衛門。横須賀軍港の正門です。旧海軍の時代、ここから鎮守府へ向かうための船着場があったそうです。
しかし、なぜわざわざ船で港内を移動したのでしょうか。これは私の推測でしかありませんが、横須賀駅からのアクセスを考えると、本町の方を経由して陸路でいくよりも、船を使ってしまった方が速い、ということなのではないでしょうか。港なので、船は潤沢にあるでしょうしね。
猿島
横須賀駅前から周遊バスで三笠公園へ。運賃は200円。
しかし、今回は時間の都合で三笠の見学は諦めました。公園から出て左の三笠ターミナルへ。猿島のチケットを購入。乗船と入園で合計2000円です。 いつもは1時間間隔で船が運行されているようですが、この日は30分間隔で運行されていました。
この日の気温は30度超え。2階席の海風が気持ちよかったです。
上陸すると、香ばしいBBQの匂いが漂ってきました。休日なだけあって、人が多かったです。
海軍港の石碑です。明治時代のものらしいです。
坂道を登っていきますと、いきなり要塞らしい雰囲気の建物が現れます。案内によれば、ここは兵舎や弾薬庫であったといいます。
このようにレンガがふんだんに使われていると、明治時代の建造物という印象を強く抱かせますね。
先に進むとレンガ積みのトンネルが見えてきます!
トンネルを抜けるとそこは……今では珍しいレンガ積みのトンネルということもあって、こことは違う世界に連れて行かれるような、そんな雰囲気がありました。
トンネルを抜けて先に進みますと、砲台跡に到着。この砲台はペリー来航後に江戸幕府が最初に造ったものだそうです。江戸時代の砲台跡といえば先月訪れたお台場のイメージが強かったですが、最初に造られたのがここだったとは知りませんでした。東京湾の入り口であり、かつ、房総半島に近いこの場所に砲台を置くのは防衛の戦略として理にかなっている気がします。
海を眺めていますと、遠くに護衛艦?軍艦?が見えました。アーレイ・バーク級っぽいですね!
みなとみらいも見えました。
奥の方は結構緑が生い茂っていて、どことなく神秘的な景色。
面白い形の建造物。これも砲台跡のようです。
以上で猿島訪問は終了。帰りはこの黒船を模した船に乗りました。
YOKOSUKA軍港めぐり
三笠公園に到着、再び、ヴェルニー公園の方へ歩いて向かいました。まあ、バスでもよかったのですが。国道16号沿いは、米海軍基地の目の前ということもあり英語表記の店が立ち並んでいるのが興味深いです。
この小旅行の最後は、「YOKOSUKA軍港めぐり」です。コースカベ イサイドストアーズの2階でチケットを売っています。定員が限られているので多少の心配がありましたが、この日は当日でもチケットを買うことができました。
猿島の後に軍港めぐりに来たのには理由があります。どちらとも同じ会社がクルーズ船を運行しており、片方のチケットを持っているともう片方のチケットが半額になる割引があるためです。軍港めぐりの乗船料は2200円、猿島の乗船料は1500円なので、この順番で訪れる方がお得になるのです。
昼食をとり、出港時間の15分前に乗り場に向かいましたが、すでに10人ほどは並んでいたかと思います。席は早いもの順なので、早めに行った方がいいですね。
クルーズ船に乗船。無事2階の右端の席に座ることができました。
海上自衛隊の潜水艦。しかし、潜水艦は見分けるのが難しいですね……。
ズムウォルト級駆逐艦2番艦、マイケル・モンスーア。ズムウォルト級は2隻しか運用されていないようなのです。壁面についてる旗は、海の日の満艦飾にちなんでのようです。
再び潜水艦。ガイドさんによれば、この水蒸気が出ているのは発電中とのこと。
アーレイ・バーク級駆逐艦 マッキャンベル。この白い囲いのようなものはなんでしょうか。
隣に同じくアーレイ・バーク級駆逐艦のベンフォールド。
アーレイ・バーク級駆逐艦 デューイ。改装作業中でしょうか?
ブルー・リッジ。揚陸指揮艦という種類の艦らしいです。
この白い箱は、船が帯びている磁気を打ち消すための装置とのこと。
試験艦 あすか。
この白い袋に覆われているのはレールガンだそう。レールガンと聞くとSFの中の武器という印象ですが、実用されるとしたらロマンがありますね。
潜水艦救難艦 ちよだ。満艦飾が綺麗!
掃海艇 ちちじま。掃海艇なので、機雷に反応しないようにプラスチックでできているとのこと。
さらに潜水艦が6隻。そうりゅう型、おやしお型、たいげい型、全部揃ってるみたいですね。
特務艇 はしだて。小さくてかわいらしいですね。名前も素敵。
補給艦 ときわ。満艦飾が映えますね。
クルーズの最後を飾るのは、護衛艦 まや、そして、護衛艦 くまのでした。
以上で軍港めぐりは終了。普段見ないような種類の船をたくさん見ることができたので面白かったです。ガイドさんの説明が丁寧なので、軍艦や護衛艦をよく知らないという人にもお勧めできると感じました。
これにて、今回の横須賀訪問は終了。海の日の思いつきでふらっと行ってみただけなのですが、かなり充実した小旅行になったと思います。今度来た時は、今回食べられなかった海軍カレーを食べたいですね。